コンビニ大手・ローソンのチケット販売子会社「ローソンエンターメディア」(LEM、東京都品川区)の元専務(38)らによる資金不正流用問題で、東京地検特捜部は1日、元専務と取引先の企画会社「プレジール」(港区)の元社長について、会社法違反(特別背任)容疑で逮捕状を請求した模様だ。同日午後にも逮捕するとみられる。損害額は110億円を超える疑いがあり、特捜部は資金の流れの解明を進める。
ローソンの調査によると、元専務らは07年9月、販売したチケットの代金が興行主に支払われるまでの間、LEM社内に2〜6カ月間プールされることを利用して資金運用を行い利益を得ようと画策。プ社に支払いを仲介させ、プール期間中に運用を始めた。
しかし、投資の失敗などにより08年10月ごろからプ社から興行主への支払いが滞り、元専務は計約23億円をLEMからプ社に支出。09年10〜12月にも約46億円を支払うなど、取締役会の決議を経ないまま独断で不正な支出を繰り返したという。
一連の不正流用にはプ社の別の元幹部も関与していたとされ、特捜部はこの元幹部からも事情を聴く方針。
元専務は「興行主に支払う協賛金をプ社と分担することで経費が節減できる」とLEMに説明する一方、プ社による投資については報告していなかった。不正発覚後は「最終的に残った資金を3人で分け合うつもりだった」と説明し、プ社側から約9000万円を受領して住宅ローンの返済などに充てたことも認めたとされる。
不正流用を巡ってはLEMが3月、元専務らに対する特別背任容疑での告訴状を特捜部に提出。5月には約144億円の損害賠償を求める訴訟を起こしている。
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